逆にこの時確かにそうなる。

逆に,このとき与式は確かに恒等式になる

限りなくグラウンディング不要の読解問題なるか?

問 次の文章を読んで後の問いに答えよ。

 ピッポパッポのスイッがヒョイヒョイたピョコ,アッアーアアはナーンクネ。キッポーとサイサイ,ハイットーがヒョコッ,アッアーアアもヒョコッ。スイッをキッポーがピョコクネ。ビヨーン。ヒョイヒョイクリン,スイッにアッアーアアがピョコ。サイサイがナーン。フーン,キッポーがクイッ,アッアーアアもクイッ,ハイットーはスウックネ。

 

問題1 オオーオー,クイッ?

問題2 アッアーアア,モファモファ,ヌウ?

問題3 スイッ,ヒョコッ?

 

解答を考えた方はコメント欄にお願い致します。

 

楽天経済圏に移動して1ヶ月

PayPayの還元率とKyashの還元率が改悪されることを知って,ポイント類をどう貯めていくかを再考した結果,試しに楽天経済圏に寄せてみることにした。

元々楽天デビット+楽天銀行楽天証券という感じで楽天にポイントが貯まるような暮らしをしていたのだが,2017年末にリクルートカードを発行してから,Pontaポイント経済圏にかなり持って行かれてしまっていた。

ポイントは貯めても使えないと意味がないので,なるべく寄せるのが良いのだが,色々あって分散していた。

まず,ルミネカード(ビューカード)が実質還元率2%弱で,Suicaを使わないで暮らすのは無理なので,これはもう仕方ない。

次に,東京メトロのポイントも,乗車によって付与されるので,to-me-cardを切るわけにはいかない。

そして,Tポイント経済圏に,ヤフーとJCBファミリーマートが入っていて,ヤフーは時々使うし,JCBも海外利用時(アマゾン含む)にポイントが1.25%になるので重宝するし,ファミリーマートはポイント二重取りのためにTカードを提示していたので,これも切れない。さらにPayPayを始めてしまったので,Yahoo!カードが最強になり,そのノリでYahoo!プレミアム会員になったらTポイントが急に貯まりだして困った。

さらに,リクルートカードが1.2%還元なので常用しているのだが,これがPontaポイントに変換されてしまう。

極めつけはセゾンの永久不滅ポイントで,モール経由でやたらめったらポイントがつくのだが,このポイント,全然使い道がないので訳の分からん投資信託になっているのだが,運用が下手なのか損失が出ている。

これを,できる限り楽天にまとめてみようという試みである。まず楽天のカードを発行した。そして,リクルートカードを使うのをやめた。さらにPayPayを使うのをやめて,プレミアム会員も退会し,ファミリーマートに行くのをやめたのでもうTポイントに用はなくなった。セゾンもポイント目当てで使うのをやめた。

楽天カードの還元率は,1%だとされているのだが,実は間違いで,「楽天市場で20,000円以上利用すると他のところで使った分がポイント2倍」というキャンペーンを毎月やっているので,還元率2%なのである。よって日常の支払は楽天のカードで良い(何ならこれにKyashをかませれば3%になる)。

あとは楽天市場でのポイント付与率が訳の分からんことになっていて,とりあえず何もしなくても6.5%還元(通常1%+プレミアム+4%+楽天銀行+1%+アプリ+0.5%)なので,どこで買っても定価のものやスーパーで売っていないものを買うのには良い。

楽天の場合は送料が問題になるのだが,楽天プレミアムというのがついていて,商品代金2000円以上だと,500ポイントが送料充当用に返ってくる。従って,1回送料を払えば,その後はくるくる回せるということなのだが,実際には送料が500円で済むことはないので,6.5%分のポイントが食われていく。

さらに,毎日訳の分からんキャンペーンをやっていて,ポイントがいくらかつくのだが,これがやっかいなことに,付与されるタイミングがバラバラなのである。あるポイントは3日後,あるポイントは翌月,あるポイントはそのまた翌月……

よく分からなくても手許にあるポイントを消費していけば良いように思われるのだが,「楽天市場で20,000円使う」という条件をクリアしないとカード還元率2%が失われてしまうので,ポイントを使わずに賞品を購入しないといけない。ただ要らない物を購入するのはバカなので,普段他で買っているものを楽天で買ってみようと試みているのだが,どうも僕の出費のほとんどは食費っぽくて全く楽天が使い物にならない......

9月から今日までに既に24,000ポイントが付与されたのだが,送料だけで5000円くらい払っているし,そもそも商品が最安値というわけでもないので......う~ん。

ガスター10が売っていない

昨日のお昼に,急いでてけてけでチーズ粗挽きハンバーグを食べてからお腹の調子が悪い。その後飲んだココアが追い打ちをかけたのか,夜絶不調となった。今日も非常に体調が悪く,どうしようか迷ったが,このチャンスを逃すわけにはいかなかったのである。

僕がHot Chipを知ったのは,2008年3月,高校入試を数日後に控えたある日のことであった。勉強している合間に,なんとなくスカパーのチャンネルを「ミュージックビデオ専門/VMC」に合わせると,UKヒットチャートか何かが流れていた。そこで出てきたのがこれである。


Hot Chip - "Ready For The Floor"

僕はこの日まで,音楽に興味を持ったことがなかった。小学生のときは吹奏楽部だったが,運動をする気がないというだけで選んだのであって,全く練習に身が入らなかった。ピアノは9年も習ったが,未だに猫踏んじゃったを弾くこともできない。右手と左手が違う動きをするなんておかしいのではないか。いずれにしても,音楽に興味が無かったことが原因の一つだろう。

このミュージックビデオに衝撃を受けてしまい,急いで曲名をメモして,入試が終わったら調べようと思ったのだった。

4月になって,机の上に置いてあったメモに気がついて,すぐにCDを買った。

Made in the Dark

Made in the Dark

 

高校3年間は,これと,2010年に発売された

One Life Stand

One Life Stand

 

この2つだけを聴いた。Hot Chipを気に入って洋楽を聴くようになったとか,○○のジャンルを開拓した,とかではなくて,Hot Chipの2枚のアルバムだけを聴きまくった。

好きになれば,口ずさみたくなる。英語の歌詞を探して,何度も読んで覚えた。歌詞サイトによって書いてある歌詞が違うので困った。

In Our Headsがでた後,しばらくアルバムが出なかった。Why Make Sense?が出て,また随分と毛色が変わったなと思った。

そして,今年,4年ぶりにA Bath Full of Ecstasyが出たのだが,それを買うついでに日本初の単独ライブをやるという情報を目にした。

これまでも日本に来てはなんちゃらフェスに参加していたようなのだが,他のアーティストに興味がない僕は行こうとも思わなかったのだが,今回は違う。あまりにも驚いたのか,14時までにチケットを買えばPayPayの還元率が20%だったところ,16時に発券に行く有様であった。

そもそも,プロがやっているライブというのに行ったことがないから,勝手も分からなかった。それでも衝動的に行きたくなるくらいには好きなのだろう。

 

1曲目はHuarache Lights。始まった感じがするのは,Why Make Sense?の1曲目だからだろう。2曲目がOne Life Stand。最高。3曲目がNight & Day。これはHot Chipの中で2番目に好きな曲である。最高。これで僕はもう満足したのだが,4曲目に新作のA Bath Full of Ecstasyが。5曲目はFlutes。パフォーマンスが最高である。6曲目はHungry Childだが,恐らくA Bath Full of Ecstasyの中で一番有名なのではないか。7曲目はBoy from Schoolでまた盛り上がる。8曲目はSpellで盛り下がる。全体的に,A Bath Full of Ecstasyの曲は盛り下がる。そして,大阪でもやっていたので知っていたが,9曲目にBeastie BoysのSabotageのカバーをやったのだが,これで会場は爆発した。なお僕はHot Chipの曲にしか興味が無いのでお察しである。10曲目は満を持してOver & Overである。Ready for the Floorとどっちが有名か,という感じの曲だ。Over and over and over and over and over like a monkey with a miniature cymbal~と口ずさみたくなったが誰もやっていないので遠慮した。この曲がそんなに盛り上がっていなかったのが謎。そして11曲目にMelody of Loveを挟んで,いよいよ12曲目がReady for the Floorで終わり,という感じ。このReady for the Floorを聴くために生きてきたのだと思えた。素晴らしい。ついにJoeのYou're sinking below, I'm using my forceを聴くことができた。

一旦引っ込んで,出てきてやったのがClear Sky BluesとPositiveだが,全く盛り上がらない。大体,I Feel Betterはやらないのか?という感じである。そしたら,AlexisがThis is the final songといって,I Feel Betterをやり始めた。I Feel Betterが出たとき,それまでの感じと全く違ったので好きになれなかったのだが,今では結構気に入っている。

まとめると,Ready for the FloorとOver & Over,そしてI Feel Betterが聴ければ満足のところ,Night & Dayも聴けたので最高だった。

自炊遍歴

自炊というのをするのだろうと思って上京したものの,ものの1~2ヶ月でやめてしまった。

まず5月21日に自炊ガチ勢などと言っている時点で,5月中にほとんど自炊していなかったことが窺える。

その後2週間で諦めの境地に達したようだ。

その後何度も自炊しようと思ってしない,自炊しようと思わない,の繰り返しだった(読者におかれては,結局自炊していないことに注意されたい)。

自炊しなかった理由はいくつもある。

覚えている限りでは,最初は野菜炒めか何かを作ったはずだ。だがこれが非常にまずかった。品目が少なすぎたのだ。確かキャベツと豚肉と,あと玉ねぎかもやしのどちらかだけだったと思う。そして,翌日に何を作ったら良いか分からなかった。

野菜などをまるごと買ってくると,その週はすべてそれを使って料理せねばならない。冷凍保存などと抜かすのはレベル128以上の人間のやることで,レベル0の僕にはできなかった。

転機が訪れたのはつい去年のことである。引っ越すついでに,心機一転自炊をしてみたくなったのである。そして,6年間の失敗をもとに,失敗しないための方策を練りに練った。

まずもって,調理技能レベルゼロ,かつ一口コンロしかないワンルームアパート,さらに,皿一つ置く場のないキッチンという最悪の主体&環境を受けとめた上で,失敗するシナリオを思い出しながらよく検討した。

まず,コンロを増やすことは現実的ではないので,一口コンロでできることしかしない,と決めた。電子レンジや電気ケトルなど電気による加熱はよく検討した。

次に,小さな調理台を購入した。皿が置けないのは論外だからである。

そして,調味料を増やさないことを重視した。塩,砂糖,醤油,みりんのみで済むレシピしか用いないことにした。なお,酒は純米大吟醸が常に余っているのでこれを用いることにした(すきやきに四合瓶5000円の日本酒を使っていたほどである)。

最後に,家で食事をする習慣を取り戻すために,3ヶ月間は自炊をせず,中食(なかしょく:外で買ってきた弁当惣菜類を家で食べること)に徹した。

迎えた4月1日,スムーズに自炊を再開できた。醤油など,1リットルのボトルで買った方が安いに決まっているのだが,自炊しなくなるだろうと思っていたので,都度小瓶を買うようにした。

とにかく続けることを優先するため,金に糸目はつけないと決めた。同じものなら高い方を買うのである(実際問題,一人暮らしの場合,どちらを買っても使い切れないので同じ値段で量の少ない方を買うべきである)。海老の天ぷら,金目の煮付け,鶏肉のコンフィ等々,酒のつまみを率先して作って,モチベーションを維持した。

ところが!あるとき,あまりにも醤油の消費ペースが速いので,もう良いだろうと思って1リットルのボトルを買ったのだが,その翌日から自炊をやめてしまったのだ!!!人間はこうも信用ならないものか!!

僕は大変影響を受けやすいようで,8月にサンタフェの国際会議に行き,そこで毎日アメリカントラディショナル朝食なるもの(メニューにそう書いてあった)を食べて,これは良いと思ったのだ。そして,帰国後毎朝それを作った。自炊復活である。ベーコンまたはソーセージ,スクランブルエッグ,トースト,サラダの4品目である。朝起きて10分で作って,5分で食べて,5分で洗い物をして出かけていた。これを60日続けた。毎朝全く同じものを飽きずによく食べたなと思うが,やはり飽きた。

 

自炊復活1周年の今年度4月には,よくよく反省して,先述の調味料のみを使い,調理時間が10分以下で,材料となる野菜が1つか2つで済むレシピのみをかき集め,続けることを最優先した。なすの煮浸しは素晴らしい料理だった。

さらに,酒のつまみを作るというモチベーションを思い出し,真鯛の昆布締め,マグロの塩締めもやった。これはとても楽しい。

そして迎えた今夏,フィレンツェで国際会議があり,戻ってきてからというもの,想像に難くなく,毎日パスタをやっている。すぐ感化される。

一人暮らし学生の自炊において,スパゲッティは極めて標準的な選択肢とされている。理由は,麺が安い,ソースも100円くらいで売っている,最悪塩をかけて食べれば良い,などである。ところが,経験上,僕はこれが続かなかった。なぜなら,まずいからである。

サイゼリヤで400円のスパゲッティを家で作ると200円で済むから「安い」のであって,200円相当のスパゲッティを200円かけて作ってもそれは安くないのである。

一口コンロでは,ソースと麺を同時に調理できない。苦肉の策として,電子レンジでソースを温めたり,電気ケトルに突っ込んだりしたが,麺と絡まないので論外だった。

そこで今夏においては,まずモチベーションが異なり,あのおいしかった「ピチ・カチョ・エ・ペペ」を再現したいのであった。帰国するなり,カルディで150グラム700円のチーズを買ってきて作ったのだが,これが全然ダメなのである。

しかし,気付いたことがあった。大失敗したのに,チーズが良いので美味しいのである。そこで,現地の日本人が言っていたことなどをもとに色々調べてみると,材料依存のシンプルなパスタがいくつかある。材料依存の良いところは,材料さえ良いものを揃えれば,ヘタクソでも旨いという点である。これは僕にはピッタリである。さらに,材料が良いので味付けなどはほとんど不要で,余計なことをしなくて良いのである。これも僕にはピッタリである。以上の論点から,バカみたいに毎日繰り返しているメニューがこれだ:

  1. カチョ・エ・ペペ(チーズ,黒胡椒)
  2. カルボナーラ(チーズ,黒胡椒,卵黄,パンチェッタ)
  3. アッラッビアータ(トマト缶,唐辛子,にんにくチューブ
  4. アマトリチャーナ(チーズ,トマト缶,パンチェッタ)
  5. アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ(唐辛子,にんにくチューブ

チーズは,ペコリーノ・ロマーノまたはパルミジャーノ・レッジャーノを使っている。調味料は,塩とオリーブオイルのみである。

使う材料と手順の少なさとは裏腹に,旨いのである。この5種類をローテーションしている。1ヶ月が経った。セブンイレブンでスパゲッティを買わなくなった。パスタの良いところは,ソースだけでなくパスタも変えることができ,スパゲッティ,スパゲットーニペンネブカティーニリングイネを回している。

コストは,チーズが高いので,カルボナーラで大体550円~600円である。

家で僕が作るパスタはまずいという認識があったのだが,改められた。一口コンロでは,先にパスタを茹でておいて,その後フライパンでソースを作り,パン内でパスタと絡ませている。別にパスタがくっつくこともない。

そこで,学習しない僕はパスタを大量に発注した。数キログラムの小麦粉の塊が専門書の横に積み上がっている。

存在しないことを記述するときこそ,計算言語学・知識グラフ・セマンティックウェブなどの知見を統合すべきか

本稿は,以下の2稿を踏まえている。

nipo.hateblo.jp

nipo.hateblo.jp

1つ目は,しなかったことについて書いたものである。2つ目は,想像の世界を理解不可能なところまで拡張しようという試みである。

いずれも,存在しないことを記述する試みだが,前者はありふれたフィクションで想像可能であり,後者は理解不能なフィクションである。

さて,理解不能な世界について,意味のある文章を書くにはどうするか。単に文字をランダムに並べるだけでは文章とはいえない。そこで,一旦表象の言語から離れて,背後にある事実に注目する。

例えば,「ドラえもんのび太にタイムマシンを貸し,のび太がそれを使う」という事実である。これを「ドラえもんのび太にタイムマシンを貸し,のび太がそれを使う」と書いても,「ドラえもんが貸したタイムマシンをのび太が使う」と書いても,"A time-machine Doraemon lends him is used by Nobita."と書いてもこの際どうでも良い。

これを図にするとこういう描き方ができる。もちろん,他の描き方でも良い。あるいは,XMLJSONでTripleにしても良い(RDF)。

f:id:nipox25:20190825221808p:plain

ここで鋭い読者はお気づきの通り,6個ある概念が,2種類に分かれているのである。すなわち,楕円で表現されている概念と,矢印で表現されている概念である。そして,行為主体である「ドラえもん」と「のび太」が同じ図形であるところ,対象物である「タイムマシン」まで楕円になっている点がびっくり仰天なのである。

これは,最後言語に変換することを想定して,名詞となりうるものを楕円に,動詞となりうるものを矢印にしたためである。そうしないと,「所有が使用貸借をドラえもんした」などという文ができてしまう。

さて,この図をさらに一般化して,スキーマにする。

f:id:nipox25:20190825222324p:plain

そして,存在しない概念を代入する。

f:id:nipox25:20190825222920p:plain

そしたら,最後に言語に変換するが,ここは一通りではない。例えば,「アッアーアアが軌しさに杜垂をごより,軌しさがそれを了扯する」と書いても,「アッアーアアがごよった杜垂を軌しさが了扯する」と書いても良いのである。今回は英語で書く場合は存在しない概念のための辞書が必要だ。

ここからが問題である。存在しない世界では,名詞や動詞がないかも知れない。あったとしても,矢印と楕円からなるスキーマが使えないかもしれない。

こうなるとメチャクチャの様相を帯びてくるように感じるかもしれないが,存在しない世界における事実は存在するので,これを記述しようとする限りではメチャクチャにはならない。例えば,アッアーアアがごよることはあっても,アッアーアアが了扯することはない(かもしれない)のだ。

従って,この存在しない世界の制約を用意すれば,なんとかして自動生成できそうである。

よく分からなくなってきた読者のために復習しておくと,これはフィクション(小説でも,映画でも,漫画でも良い)を作成するためにはどうすれば良いか,という話である。ただ,理解可能であるという,フィクションにおける行き詰まり(?)を打破したいのである。

今後誰かが作るかも知れない「アッアーアア」に関する物語では,アッアーアアが主人公(もちろん主人公という概念は存在しないのだが)ならば主人公らしく一貫性を帯びなければならないし,アッアーアアが物(もちろん物という概念は存在しないのだが)なら物として振る舞わねばならないのである。こうした一貫性を保つ以上,メチャクチャではないのである。極めて純粋な文学となるだろうが,誰も理解できないのである。

どんなに突拍子のない未来を想像できても,思想までは想像できないんじゃないか。

SFにせよ,超人的ななにかを主題とするものにせよ,マンガであれ小説であれ映画であれ,今現実には実在しないものや現象を想像して描かれる物語は少なくない。

近未来を想像して描かれた漫画などで,現代に至って予想が的中したものがあるとかないとか,そういう話題も時々出てくる。

予想を遙かに超えて現実が進歩しているということもある。突拍子がなさすぎて,実現に向けて世の中が進んでいるとは思えないものもある。

手からビームが出るとか,人間が簡単に空を飛べるとか,こういうのは余りにありふれているが,突拍子もないだろう。きっと最初は「神が手から光を出した」みたいな神話があったのだろうけど,それを書いた人は天才かもしれない。

僕はドラえもんで育ったので,ここから突拍子もなさそうなものを挙げてみると,「もしもボックス」はフィクションの中にフィクションを作り出してしまうのが意外だし,道路が方向自在の動く歩道になるベアリングロードも「そう来たか」と思ったし,「二十二世紀には台風なんか上陸する前に,消しちゃうんだ!!」というのも「いいなあ」と思った。

あまり意外な感じがしない場合は,何でも良いので意外な物や能力を想像してみて欲しい。

ここからが本題である。

どんなに突拍子もない発想で描かれた物や能力も,理解可能なのである。

「ダイコン」から2文字マイナスして「ラジ」をプラスすることでラジコンを生成する物体変換銃や,酒瓶が川を遡上し産卵できるようにする「コジツケール」がいかに想像を絶するものであったとしても,どういうものかは直ちに理解されるのである。

従って,想像して描かれた未来や架空の世界にしかないものを,誰もが直ちに理解できるのである。

未来や架空の世界においては,物や現象が現代の地球と異なるだけでなく,思想も異なるはずなのである。ところが,僕が見てきたかなり少ない数のフィクションにおいては,例えば政治体制にしても,民主主義か何らかの専制政治が行われるに過ぎなかった。もっと突拍子もない,訳の分からない政治体制があって然るべきである。

なぜこれができないかというと,単に思いつかないのもあるだろうが,思想は理解されないからだと思う。本当に訳の分からない思想を思いついて描いたら,受け手はついていけないはずである。食欲と性欲をひっくり返す(気楽に殺ろうよ)くらいが限界である。

例えば,物が先にあって,それを壊してなるべく細かくするのが良い社会とかはどうだろう。みんなテレビや冷蔵庫を仕入れてそれを壊して生計を立てている。そんな中で,世界で一番細かい粒子を求めて旅をするというストーリー・・・立ちはだかる様々な困難も,全て細かいほうが勝ちである。主人公より身長の高い敵はすでに負けである。ところが求めていた粒子を得るには自らも微小にならねばならないことが判明する!自らの身をシュレッダーに投じて細かくなり,人類最小となって崇め奉られるという感動の最後・・・・

う~ん,まだ理解可能なのでダメである。

 

理解可能性という点から捕らえ直してみると,「物」でも意味不明なものは作れなくないな。例えば,「アッアーアアをふいっとするクシャナンテ」は意味不明である。「アッアーアア」が何か分からないし,それを「ふいっとする」ことがどうすることなのかも分からないし,「クシャナンテ」も分からない。さっきのとくっつけてみよう。

この世界は,アッアーアアをグハッとするのが良い社会で,みんなアッアーアアをできる限りグハッとして生計を立てている。そんな中で,世界で一番グハッとしているピッポーを求めてアビャ~するというストーリー・・・立ちはだかる様々な困難も,グハッとして乗り越えていく。ところが,求めていたピッポーを得るにはノノンノンが極めてスラッとしていなければならなかった!そこで主人公はアッアーアアをふいっとするクシャナンテを手に入れ,ノノンノンをスラッとさせていく感動の最後・・・・

 

う~ん・・・

 

(ここで風呂を出た)

ACL2019

計算言語学の最大にして最高の国際会議,ACL(Annual Meeting of the Association for Computational Linguistics)に参加した。会場は,イタリア共和国トスカーナ州フィレンツェにあるバッソ要塞だった。

印象に残ったことを忘れないうちに記録しておく。

 

詐欺まがいの

あまりに海外に行く経験がないので羽田空港への行き方を脳内で20回くらいシミュレーションするくらいに入念な準備をする僕は,事前の調べでイタリアではスリが多いばかりか,観光客を嵌める犯罪まがいのことがいくつか横行していることを知った。例えば,握手を求められ応じると一瞬でミサンガを結ばれて金銭を要求されるだとか,ドゥオーモを眺めて歩いていると足元に絵が置かれて踏んでしまい金銭を要求されるとかである。

そのうちの一つに,駅で勝手に道案内をするといってついていくと,道案内料を取られるというものがあるのだが,これをやられてしまった。非常に悔しい。

ボローニャチェントラーレ駅について19番線に向かっていると,突然Excuse meと声をかけられ,どこに行くのか聞かれ,有無を言わせずこっちこっちと自分の前を歩かれてしまった。ホームに着いた後5ユーロ払えと言われ,1ユーロ硬貨を渡した。

どうすれば良かったのか一晩考えたが,やはり最初のExcuse meに応えるべきではなかった。

握手と踏み絵については避けることができた。

f:id:nipox25:20190806221324p:plain

f:id:nipox25:20190806221328p:plain

入国審査100人抜き

ボローニャ空港につくと,ACL参加者のナイジェリア人と南ア人が見つかり,3人で話していた。入国審査の列のなぜか最後尾になってしまい,「なぜ我々が最後なのか」「順に並べば誰かが最後になる」などと会話していると,All PassportとEU/EEA/CHに分かれるところに来たのでまとめてAll Passportの方に行こうとしたら,なんとEU/EEA/CHの下に米国や日本の国旗が描いてある。「Are you a japppanese?」と聞かれ,一人EUの方に進んだ。

EU市民の方が多いのではないかと思われるくらいの行列で,全然進まないのでイライラしていた。飛行機が35分遅れており,フレッチャロッサの予約もあったので,早くボローニャ空港から駅まで移動したかったのだ。

最後尾に並んでいると,行列を整理している役人が「Jappanese? Come」と言って誘導してきたのでついていくと,EU/EEA/CHの列は途中で2つに分かれ,EU/EEA/CH市民と,ビザ免除各国民になっていた。後者が誰もおらず,僕だけであった。よって,さっさとゲートを通ることができ,入国審査は一瞬で終了した。

ボローニャ空港のAerobusの券売機を使うと,有料で周りを囲まれる場合があるという事前情報があったので警戒していたが,誰もいなかった。

f:id:nipox25:20190807204852p:plain

バンケット

国際会議には人脈作りのためのバンケットがある。

今回も一人でワインを飲んでいると,しばらくして声をかけられ一緒に話をしていたのだが,突然別の人から「日本人?」と声をかけられた。

バンケットフィレンツェの伝統的な何かを出し物としてやっていた地元の方のグループなのだが,日本人がいたのである。聞けば,フィレンツェに来て28年だそうだ。

その方は,当然イタリア語が話せるのだが,英語が話せない。僕は日本語と英語は分かるが,イタリア語は分からない。そして一緒に話している研究者は日本語もイタリア語も分からない。そのためコミュニケーションが成立しなくなり,程なくして研究者の人は時間が来て帰ってしまった。

僕はその日本人の方と,同じグループのイタリア人の方々としばし歓談した。といっても,イタリア語が分からないので,日本人の方に通訳してもらいながら,ではあったが。

興味深かったのは,ラ行の発音が日本語の発音ではなくなっていた点である。流音というのは移ろいやすいのかもしれない。

それから,英語を経由しないでイタリア語を習得されている方だったので,外来語をイタリア語読みされており,とても面白かった。例えば,バルセロナスペイン語)はバルチェロナ(イタリア語)であった。スイカを立方体に切った物を「スイカのクベット」と仰っていた(英語でいうところのcube)。

ご厚意で,滞在最終日に行きつけのピッツェリアに連れて行ってもらった。この時ほどイタリア語を勉強しておけばと思ったことはない。店員と楽しく会話をするのが普通らしいのだ。ほとんど何を言っているのか分からず,非常に惜しかった。

露店の革製品は本物か?

メルカート・チェントラーレ(中央市場)の外に露店がずらりと並んでいる。主に革製品を売っているのだが,にわかにベルトでも買うかと思い立って歩いて回ってみたものの,なんとなく怪しい(ボローニャの1ユーロ以降,誰も信じられなくなったので)。

そこで急いでGoogleで検索してみると,唯一このブログがヒットした。

ameblo.jp

こちらによれば,

  1. 値段は教えてもらえないが,値切るのが普通
  2. 偽物は中に紙が入っている
  3. 本物だと示すためにライターであぶり出すがどうなんだ

ということが分かった。

露店には大量のベルトが吊されているが,1本10ユーロ,2本15ユーロと看板が掲げてある。そこで店員に,「これは本物か?」と聞くと,えらい勢いで説明しだした。

ベルトをいくつか引っ張り出して,「これは本物だ。触ってみて。こっちが偽物。」といって,同じく吊されていた別のベルトを持ってきて,違いを強調した。偽物も売ってるんかい。

さらに,「これは本物だからMADE IN ITALYとバックルに書いてある。ほら。見て。裏にも印字がある。こっちは偽物だから無いでしょう?」と言って見せてくる。そして,「これは100%レザーだけど,偽物はこれ,見て」といって偽物の断面を見せてくれたが,中に紙が入っていた。

なるほど分かった,と言って,本物の方はいくらなのか聞くと,「it's secret」と言われた。なんじゃそりゃ。しかし上記のブログの通りに事が進んでいくのでそんなものかと思って,この際買ってみようと伝えると,中に連れて行かれた。

その場で採寸してカットしてくれるのである。値段を聞く前にカットされてたまるかと伝えると,気に入らなければ買わなくて良いと言う。周りを見渡してみると,中国語や韓国語,日本語で感想が書かれていた。観光客のものだろう。結局,1本26ユーロだた,2本で45ユーロということになった。そして,カットしてくれたときに断面を見せられて,「ほら全部レザー」と言われ,さらにライターで炙られた(ここまで全部上のブログの通り)。

カードは使えないという。現金で支払うと,お釣りは財布の中から出てきた。多分,税金を払っていないのだろう。カードだと足がつく。

高いのか安いのか分からないが,これもまた一興だということで。

東京イタリアン対イタリアン

東京のイタリアンは「東京イタリアン」と呼ばれるくらい確立された料理である。言い換えれば,日本人好みの味になっているということである。

イタリアに来たら本場のそれを味わってみたいものだが,いかんせんどんな地域であれ,うまい店とそうでもない店がある。そうでもない店によって評価することは避けたいが,どこがうまいのか分からない。trip advisorやGoogleのレビューは必ずしも役に立たないだろう(だって観光客が書いているから...)。

Trattoria I due G

日本語のメニューがあるトラットリア。周辺と比べて価格が異常に安い。ペンネ・アッラ・カッレッティエラを注文した。

f:id:nipox25:20190806225103p:plain

うまいけど,日本で食べてもこんなもんだろう。

Osteria Vecchio Cancello

料理名は忘れたが,なんとかラグだと思う。

f:id:nipox25:20190806225603p:plain

うまいけど,日本でも食えそう。

あとここは海鮮が良いという触れ込みだったのでマグロの何かを頼んだが,もっと良い調理法を日本の料理人は知っているなと思った(これはもう文化差でしかないので客観的優位はないだろう)。

Osteria Pastella

スパゲッティ・アイ・フルッティ・ディ・マーレ・コン・ポモドリーニ・コッツェ・ボンゴレ・カラマリ・エ・スカンピを注文した。

f:id:nipox25:20190806230631p:plain

これはうまい。スパゲッティが日本のと違う。海鮮の味も良く出ている。

ちなみにカプレーゼが非常に美味しかった。

あとこの店は他の店と比べて段違いにサービスが良かった。他の店が悪いだけなのだが(きっとこれがイタリアでは普通なのだろう)。

Ristorante Brandolino

ピチ・カチョ・エ・ペペを注文した。

f:id:nipox25:20190806231406p:plain

ひっくり返るくらい美味しかった。

テーブル会計

事前に調べていった情報によると,イタリアもテーブル会計ということだったのだが,行った店全てでテーブル会計は例外的な措置だった。みんな好きなときに席を立って店員に会計をしてもらっていた。僕がテーブル会計を要求してしまったので会計してくれたが,クレジット端末をこっちに持ってくる羽目になっていた(だいたい,アメリカと違ってPINなんだよな)。

まとめ

データをtrain,dev,testに分けるだけでは不十分で,ランダムに分けて複数回やらないと何とも言えないということが分かった。

f:id:nipox25:20190806232232p:plain

Gorman, K., & Bedrick, S. (2019). We need to talk about standard splits. In Proceedings of the 57th Annual Meeting of the Asosciation for Computational Linguistics, 2786–2791.