逆にこの時確かにそうなる。

逆に,このとき与式は確かに恒等式になる

論理的思考を要求する入試

毎回毎回衝撃的な授業を展開する英語表現Tだが、今日は自由英作文についての講義。

英作文は、英語的な論理的思考力を問う問題だ、という展開。

文法事項はもちろんだけど、それ以前に論の展開の仕方に筋が通っているかを測ると言う。


今年の問題の穴埋めのやつ、確かに埋めにくかった。今見てもやりにくい。that's true. But がくせものすぎる。


高々100語程度で論点を複数書くなという。長文読んでいても1つの論点につき100語切っている文章なんて無いじゃないかと。確かにそうだ。


自由英作文は、定義と論点が大切だそうだ。


今年の問題のBについては、まず痛みの定義から入る。精神的なものか肉体的なものか、あるいは両方か、論点を絞る。
痛みの理解の程度も考える。

すると、5つくらいのパターンが考えられる。

  1. 理解できる
  2. 理解できない
  3. わかんね
  4. どっちもありうる
  5. 今までそんな事考えたことも無かったわ!今から考えたいけど語数足りねえや!


問題文から論点を引きずり出してこないといけない。東大の場合、論点がいくつも埋め込まれているが、1つだけ選択する。



東大ではないがこういう問題

「1億円あったらどうするか」

解答例として、「1億円あったら世界旅行する。世界の人々に遭って知識を増やし、将来の自分に役立てる。」

これは内容点は0点。1億円である必要が無いからだ。

こういう場合は過去に立ち戻る視線が必要。

正答例:「昔我が家は貧乏で、父親は病気で死に、母は一人で働いていて、ずっと東京に住みたいと言っていたので、1億円あったら母のために使う。東京にマンションを買って住むつもりだ。」

なるほど、文脈を作って1億円であることの必然性を導いている。


続いて、自由英作文ではなく和文英訳の例。

「雨が少ない梅雨は久しぶりなので、水不足が心配だ。」

これは論理が破たんした文である。

このまま逐語訳すると、水不足が心配な理由が「久しぶりだから」になってしまう。
日本語は論理的でない言語で、日本人はこれを理解できてしまうが、英語にするとメチャクチャになる。

よって正答としては、
「雨が少ないので水不足が心配だ。」
「雨が少ない梅雨のは久しぶりだ。水不足が心配だ。」
のどちらかとなる。


しかし、河合塾の全統記述やオープンでは、全て満点が来るそうだ。


東大を出て、そのまま博士号を取り、研究者をやっている東大の教授先生がどういう意図で問題を出しているかは分からない。
だけれど、受験英語的構文暗記に終始するようなものをわざわざ問うているとは到底思えないのである。

パラグラフ整除も、英語のシステム・論理が分かっていれば一瞬で解けるそうなので試してみたい。