逆にこの時確かにそうなる。

逆に,このとき与式は確かに恒等式になる

大学院入試

大学の理系研究者の方々は当然に英語を読み書きし、時に英語で口頭発表を、最近では英語で授業を展開されている。

とても頭の良い人達であるから、語彙や文法については必要なだけ運用能力を有していると解される。

私は彼らの片仮名英語の極めて高い運用能力に不均衡な滑稽さを垣間見てしまった。


もとより日本語を母語とし、10代から英語を学び始めた日本人が、英語を美しく発音するのは不可能である。このことは、どんなに日本語を流暢に話す外国人もその発音は芳しくないことから推察できよう。

そうはいっても、おさえておくべき点はある。

日本語にはない母音は特に難しいし、子音も苦手とする人が多い。
だが、アクセントと音節については、そこまで苦労はしないはずだ。もちろん日本語は高低アクセント、英語は強弱アクセントであるが、これに対応するのは難しくない。

ひどい場合子音にアクセントが来る。母音挿入である。

Japanglishは良い。でもそれは母音子音の体系に依拠するのではないだろうか。


試験官数名、全員が全員、designatedのアクセント位置が間違っており、吹き出してしまった。

それでも、この棒読みにしか聞こえない英語を流暢に使いこなすのであるから、頭が良い人たちは違う。この不均衡は一体どう説明すれば良いのだ。

身近なdesignatedは、東海道新幹線だろう。

Smoking is not allowed on this train except in the designated smoking rooms located in cars ...

さて、
一般に、-ateの2音節前にアクセントが来る。この規則は、英語を使っていれば勝手に慣れてしまう。
他の-ateについては、とりわけアクセントの間違いは見当たらない。

ならば、説明をつける必要がある。

簡単である。

designated /dézignèit/ は、ご覧の通り、gに母音がついていない。
ところが、片仮名英語は単独の子音を認めないことが多い。従って、母音が挿入されて、
/dézigənèit/
となるのである。すると、音節が増えてしまい、
/dezígənèit/
となる。ルール通りである。

日本語は「相生」のように4重母音も平気だが、逆に2重子音3重子音はダメである。