吉野家
吉野家の入り口にTポイントカードのステッカーが貼ってあった。
僕は、個人情報など漏れたところで、誰かが襲ってこなければ良いと考えているので、Tポイントカードを先日作ったところである。
僕が入った後に、別のお客さんが入って、焼き魚定食を注文して、その場ですぐに現金で支払いをしていた。
しばらくして、僕は食べ終わった。
「これ、ポイント使えるの」
『はい』
「じゃポイントで支払います」
カードを機械に通すが上手くいかない
カードを機械に通す
カードを機械に通す
カードを機械に通す
『これ矢印どっち向きになってますかね』
老眼なのだろう。
「左向きですね」
カードを機械に通す
『おお』
できたようだ。
...
「全部使ってください」
『?』
『あ、もしかしてポイントで決済する』
「はい」
「あ〜Tポイント貯まるの、しまった、もう遅いよね、ハハハ」
さっきのお客さんが笑いながらカードを出して、しまっている。
名札にシールが3枚貼ってある店員さん、こなれた感じが吉野家に似合っていすらするが、Tポイントカードという極めて煩雑なシステムの導入に、案の定戸惑っていて、何とも微笑ましかった。
僕は、1%のポイントがついても、1%の時間を損していることに気がついた。