逆にこの時確かにそうなる。

逆に,このとき与式は確かに恒等式になる

学振面接(DC)

昨日の夜,飯田橋の「つじ田」でつけ麺を食べていたら,荒城の月が流れていた。荒城の月といえば,山田耕筰作曲(本人は編曲だと言っているが,メロディを変えてしまうのは編曲とは言わない)のものが有名だが,オリジナルは滝廉太郎作曲である(音楽の授業でどちらが好きですかと聞かれた記憶がある)。本件について最も有名なブログ記事があるので興味があれば読んでみると良い。

d.hatena.ne.jp

半音云々といえば,グリーンスリーヴスも旋律を思い出してみると,「ソシードレーミレー」と来て若干の違和感がある(階名がスラスラと出てくるので,恐らく小学校でリコーダーか何かを使って演奏させられたものと推定される)。ここでいう「ミ」が半音低かったようなそうでもなかったような感じだ。

そこで「グリーンスリーヴス 半音」で調べてみるとやはりいくつか該当する。

blog.goo.ne.jp

こちらは荒城の月と違って民謡なのでどちらが正しいのかハッキリさせる意味はないが,楽器によって異なるかもしれないという情報を得た。

グリーンスリーヴスについては以前書いたように,

nipo.hateblo.jp

小学校時代毎日聴いていたので,その時の旋律が耳に焼き付いている(なおこの幻想曲はAmazon music unlimitedに収録されている)。

しかし今聞いてみると,幻想曲は半音高い。そしてリコーダーを使った場合,わざわざ♭をつけることはしなかっただろうから,やはり半音高いのではないか。

低い方はどこで聞いたのだろう。

 

今日は,日本学術振興会特別研究員(学振DC)の面接選考だった。

あまりにも情報が少ないので,記録のために記しておこうと思う(こういうのは僕のお家芸?であることだ)。

まず,なぜ面接があるのか,という点だが(ここから先はある程度の事前知識が必要である),巷でまことしやかに言われている,予算編成の問題である,というのは,多分正しい(自民党が政権奪還した2012年12月の選挙の後,予算編成がどうなるか分からないということで結果発表が延期になったことは記憶に新しい)。

文部科学省の概算要求のページを見れば,文科省財務省に対して学振特別研究員のためにいくら予算を要求しているかが分かる。

そしてこれは,ふつう,最終的に通らないのだが,学振特別研究員については,ちょっとだけ増額されるのである。

2018年度の概算要求にある,採用人数の要求は,1,847人であり,1,778人(2017年度)から69名増えている。結果どうだったかというと,JSPSのサイトを見れば分かる通り,1,807人であった。ちなみに,この時,月20万円の研究奨励金の増額も要求しているが,はねのけられている。

来年度,2019年度予算では,なんと強気の2,154人を要求している。最大で347人も増えるとなると,予算が閣議決定される今月半ばまで採用内定を出し切ることは難しい。

ただ面白いことに,どの程度の人数を面接枠に持っていくのかは年によって違うようである。ここ数年は,殆ど面接無しで採用している。今回は,面接で合格するラインは4割くらいだと思われる(全体の採択率は毎年かなり安定しており,そこから逆算した;予算の増減関係なくね?とも思ってしまうが...)。

ここから本題である。

まず,10月の書類審査の発表で,面接候補と表示され,さらに面接の日時が画面に表示される。7日以内に出欠を返答しなければ欠席とみなされる。書類での通知や大学経由での通知は一切無い。

面接は,よく知られているように,4分のプレゼンテーションと6分の質疑応答で構成される。システムからA41枚のPDFファイルがダウンロードできるようになっており,そこに注意事項が書かれている。プレゼンテーションで含めるべき項目についても書かれている。

会場は,JSPSが入っている麹町ビジネスセンターである。面接日時に記されている時刻は,まさに面接の開始時刻であった。30分前に受付を済ませるよう指示があるが,受付後10分くらいで呼び出され,会議室の前で待機させられる。

小中学校の内科検診のように,流れ作業である。印刷資料は入室直前に回収される。手荷物も全て係員が持ってくれ,ドアも開けてくれるので,こちらはノートPCを手に持って入り,発表し,質疑応答を済ませ,ノートPCを持って退場するだけである。こうでもしないと時間が押してしまうのがよく分かった。

ビルのフロア自体がいくつかの会議室から構成されているのだが,会場はそのうちのいずれか,である。面接自体は何日かにわたって行われているが,今日は工学や情報学であった。控室では,一切の会話がない。みなPCに夢中であった。当然である。

会議室は想像以上に狭い。Uの字になったテーブルに,審査委員と職員が座っており,スクリーンの端に発表者用のPCを置く台があるが,普通の机なので,演台のように高さはない。入室し,PCをプロジェクターにつないだら(mini D-sub; いわゆるVGA端子; 控室に接続テスト用のプロジェクターが何台か置いてあった)直ちに発表が開始される。

タイマーが鳴ると,係員が「発表終了」というボードを掲げてこちらに合図する。話し終えると直ちに質問が始まる。これもまたよく知られているように,質問をしてくる先生は全員ではない。僕の場合は3名だった。矢継ぎ早にポンポンと質問が来る。6分しかないので,質問する方も大変であると思ったが,質問が途切れることはなかった。かなりフランクな感じで,「これ○○にも使えるんじゃないかねえ」とか「それどうやってやんの?」とか,いつもの進捗報告と大して変わらない感じである。これは情報学の慣習かもしれない。

作戦を立てる際にある程度予想していたように,具体的な手法云々について問うような質問はなかった。全体像を把握して何をしようとしているかを理解するための質問と,応用に関する質問が主であった。テーマ設定の動機(聞かれた)や,コネをアピールした場合にそれが本人のものなのか指導教員のものなのか(声が漏れているのでちょっと聞こえた),といった部分も聞かれやすいようだ。研究テーマにも依ると思うので何を聞かれても良いようにしておくべきではある。予備スライドを3枚作っていったが,うち2枚を活用することができた。

服装であるが,申請者の男性は僕以外全員スーツであった。女性はまちまちであった(女子高生かよ!!みたいな格好の人がいてウケた)。そんな10分の発表のためにスーツなんか着ていくかよ。終わったら研究室に戻って研究するわけだからね。

終了後は,直ちに退室し,かばんを係員から受け取って,すぐさま既に階下行きのボタンが押された状態のエレベータホールへ退出を促される。

ちなみに,ごたごたしていたら時間ギリギリになったので,会場へはタクシーで行った。東京駅方面から来るタクシーは実車ばかりだったので逆方向のタクシーを拾って「麹町まで」って言ったら「えっ」って顔をされた。しょうがないじゃん,こっちも「えっ」だよ。それでも都心のタクシーは優秀なので「麹町!新宿通り!」って言えば学振の前まで連れて行ってくれる。