逆にこの時確かにそうなる。

逆に,このとき与式は確かに恒等式になる

けんきゅう

ある種のどうでもいいものを書いたり発表したりするときには,自信を持って,時には断言を以て,発信できるのだけれど,研究となるとどうしてもそれができなくなってしまう。

2,3日前に http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/saibou/qanda.html を読んでいたのだが,そこに

Q4. 科学者としての素質って何ですか。
A4. 科学者の素質は論理性です。

と書いてあった。それはそうなんだよなと思う。

Bであることが分かったらすごい,というコミュニティの同意が取れそうな問題設定において,
AならばBであることがほとんど自明なときに,Aを示せたら良いわけである。

バーンとAを示して終わり,ということも,ないわけではないだろう。
分野にもよるだろうし,問題の大きさにもよるのだろうけれど,ここに多分,自信が持てない理由がある。


Aを示すことが,ほとんど不可能であることもまたコミュニティの同意が取れそうであるとき,
どうするかというと,簡単に示せるCやDやEを使って,
AならばC
AならばD
AならばE
みたいなのをいっぱい積み上げて,
これだけ言えてるんだからAでしょ,どやあ,とするしかない。

でも,分かってるんだ,Aは言えていないしBも言えていない...
それに,そこに誰も突っ込まない(だってAを示すのは無理だという同意が取れているから)のだから,いいではないか

やってることは面白いし有意義なこと,間違いない


この辺の折り合いがな。

自分のやっていることをよく見せるのは,技術的に難しいというよりも,心的抵抗が大きい

研究力はここにも現れる。